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2023/06/19

がんばれない。

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「先生、勉強しないといけないってわかってるけどできない。」

そう相談されて、こんなことはもちろん初めて聞くことではありませんでした。

だからがんばれとも言えず、かといってやめちまえとも言えず、、

僕の受験生時代。

僕は生来、プライドや理想が高く、結果が出ないことに焦り苛立ちやすく、結果を出すために執念深く取り組む性です。

そんな僕でも何から手を付けていいかわからず、希望も見えない長い受験マラソンを前に腰を下ろしてしまいました。英単語帳を開いてみては5,6個終えた段階ですぐに閉じては味のしなくなったガムを噛み続け、何度も見たことのあるアニメを見返していました。

親には勉強したのかと聞かれ、それを悟られぬようにできるだけはきはきとうそをつく技術ばかりが身につきました。そんなウソと怠慢だらけの日々に罪悪感と焦燥感を覚えつつ、どうしようもない無力感を前に寝るに寝れない日々でつらかったのを覚えています。

自分なりの学習法を見つけた日からようやく受験マラソンが再開し、そこからはうっすら見えていた希望は着実な実力に変わり、勉強は気分で取り組む絶望の単純作業から、結果が出る取り組み・毎日行う習慣となり、苦しくない努力をしていたように思います。

がんばれないというのは人間としてこれからも一生をかけて味わっていく苦しみとなっていくのだと思います。結果が出る取り組みで習慣としていければ、つまり希望を持って慣れてしまえばいいというのが結論ですが、そこに向かうには単純容易なものではないような気がします。

また、頑張っても結果が出なければくじかれて立ち直れなくなるし、過剰に力んで空回りすることもあるので必ずしも頑張ることが・無理をすることが最善の解決策ではないように実感しているので、安易に頑張れとは言えないのです。

かといってもちろん休んでサボっていても開かれる道もないのも事実でしょう。しかし頑張りはしなくとも少し手を付けて、また再開すれば昔より急にできるようになっていることがあるというのが人間の不思議な現象だなと思うことがあります。

だから現状僕からいえることは、頑張るとかサボるとかっていうのは結果が出ることを前に曖昧な因果関係しかなく、頑張ってみるのもよし・サボっちゃうもよしというわけです。

僕は生徒に思うのは頑張るのでもなくサボるわけでもないところ=勉強と休息であって、非常にあいまいな概念と結果につながりきらないもどかしい感覚があるものですが、人の営みとは常にそういう不安と付き合い続けるものかもしれません。

がんばらず、サボらず、執着せず、放置せず、目の前の務めを果たしましょう。